2018年2月15日木曜日

リフレーミング関連資料を読む


                                                                                                              
   ポジティブをネガティブに、と言ってしまうと、

   これ自体が極端な白黒思考でダメっぽいリフレーミング

  のように思えるのだけれど(笑)。

 〈独り言〉
 



備忘録

認知療法的なリフレーミング

ネットに面白い資料が落ちていた。タイトルは「The Disease of Addiction: Changing
Addictive Thought Patterns」で、簡単に言うと「思考の生活習慣病」をリフレーミングしてみましょうというような趣旨の認知療法の資料で、米国では有名なメイヨークリニックから出されれている資料だ。

もちろん、個人的には何か治療をする目的はもっていない。しかし、日常や仕事の場面で問題解決のために、何かを観察したり、意思決定したりする場合に、極端な認知バイアスがかかっていないかどうかをチェックするために使うことができるだろう。観察するほうの目が曇っていたり歪んでいてはそもそも事実を冷静に観察できないことになる。

この資料で取り上げられているバイアスは以下だ。これは放おっておくと人はこういった思考に陥ってしまうということだろう。また、気持ち(感情・情動)や知覚が思考と相互作用すると見えているものも見えなくなってしまうのが厄介だ。

・100点か0点かの思考(極端な白黒思考)
・極端な一般化
・フィルタリング(見たいものしか見えない)
・経験から正しく帰納した信念を持っていない
・否定的な結論への飛躍
・カタストロフィ、事象の悪影響に焦点をあて、不測の事態が身の破滅につながると想像する。
・気持ちと事実の混同
・相手の反応の全てを自責だと考える
・自身の過小評価と抑制
・「〜ねばならない」思考
・自他の否定的評価を大きく、肯定的評価を小さくする

この方法は無意識ではなく、意識からいく方法になるだろうが、
こういった思考に陥らないようにするためにいくつかの指針が示されている。

・事象に過剰に反応しない、最悪のシナリオを描いてもカタストロフィックなシナリオを描かない。
・希望に満ちた声明を使う。
・自分を許す、ミスをしても責め過ぎない。
・やるべきタスクに焦点を当てる。
・「〜ねばならない」思考を廃する
・(ゴールに対する)進捗に焦点を当てる

もちろん、ロジカルシンキング的に意識して演習をやると完全に認知療法ぽっくなって、ちょっと遊びを入れて、メタファーを使うなり、間接話法を使うとミルトン・エリクソンっぽくなるのだろうが、まずは偏った物事の見方を極力廃して事実を眺めてみる視点を持ってみるというのはありなのだろう。


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追記 拙著、好評発売中です。

こちらは、ブログの内容を加筆、再編集した内容になっています。




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お知らせ:

ミルトン・エリクソンの本質を突き詰めたから分かったことがあります。

 組織のパラドクスを解消し、組織の認識、行動の変化を支援する、
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詳細は、こちらから。


(つづく)

文献
[1]


記事の内容の正誤について、執筆者は一切保証いたしません。また、本書の内容、エクソサイズなどを実行した結果被った被害などについて著者は一切責任を負わないこととします。本ニュースレターの内容は、以下クリエイティブ・コモンズ・ライセンスに従うものとします。但し、引用元の著作権は引用元に所属します。ご意見、ご感想は次へ tritune'`@''gmail.com

https://www.facebook.com/Okirakusoken-236949276723679


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2018年2月12日月曜日

ミルトン・エリクソンの系譜:ジェイ・ヘイリーに聞く


                                                                                                              
   ヘイリーさんが亡くなって、

 2月13日で、もう11年も経つのだなぁ。


 〈独り言〉
 



備忘録

ジェイ・ヘイリーに聞く

Youtubeに家族療法家のジェイ・ヘイリー(1923-2007)の1990年の映像が落ちていたので視聴してみた。同じMRIのポール・ウオツラウィックはドイツ語の映像しか残っていないので英語で聞けるのは案外ありがたいところだ。



映像の中でも詳細な経験が語られているように、この人もグレゴリー・ベイトソンやミルトン・エリクソンと出会って何か開眼したようなところがあるのは興味深いところだ。

・・・・ベイトソンの Theory of Mind ・・・・・
・・・・・エリクソンの催眠とコミュニケーション・・・
・・・・・ダブルバインドと統合失調症の仮説・・・・・
・・・・・・サイバネティクス・・・・・・
・・・・・・MRIの同僚、ウィークランドらとの関係・・・・

もちろん、ドン・ジャクソンやサルバドール・ミニューチンを忘れているわけではないが。

個人的には、今でも、ベイトソンやヘイリーのガイドブックを持ってエリクソンを探検しているような構図があるのは仕方ないところだ、おそらく一生そうなのだろうが(笑)、別に心理療法家を目指しているわけではないのでこれはこれでよしとしたい。



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2018年2月11日日曜日

ミルトン・エリクソンの催眠誘導のデモンストレーション


                                                                                                              
   MRIの研究者がエリクソンの技法をサイバネティクスをくぐらせて、

 催眠を使わなくてもできるブリーフセラピーとして体系化したように、

 何かの目的を達成するためには手段はいくつもあることが分かってくるなぁ(笑)。


 〈独り言〉
 



備忘録

エリクソンの技法を見る

Youtubeに心理療法家ミルトン・エリクソンの映像が落ちていたので視聴してみた。映像のキャプションからすると1977年のほぼ晩年、アリゾナ州のフェニックスの自宅に人を招いて行っていたワークショップの一環ということになる。

昨年、エリクソン論文全集 2648ページの英文は全部読んだので、自分の感覚としてはエリクソンに対する理解は随分深まったつもりだ。あくまでもつもりだが(笑)

それで、Youtubeの映像のエリクソンの技法も、かなりの精度で解説できるようにはなっている。具体的には、ここは無知の知アプローチとか、ここはアーリー・ラーニング・セットとか・・・ここは腕浮揚とか・・・といった具合。


それで、この映像を視聴していて気づくのは以下だ。

・エリクソンの標準的な催眠誘導は30分から1時間と結構長い

これは、ギリガン Therapeutic Trancesから引用したを示したが、 エリクソンの標準的な催眠誘導だと30分から60分となっており、Youtubeの映像は、おおよそエリクソンの標準に近いデモンストレーションとなっている。もちろん、30分から1時間、エリクソンがずっと一人しゃべっているわけであり、案外、集中力と気力が必要だとも思ってしまうところだ。もちろん、エリクソンは問診もするのだろうが、セッションを行う場合はこれが大体1回あたりの標準となる。

また、
・催眠誘導と(認知あるいは行動に対する)介入の境目が曖昧

となっている。これは一つの特徴だ。ある時、催眠誘導が介入に、介入自体が催眠誘導になっていたりする。前提、スプリット&リンキング、ダブルバインドなど・・・これを見抜くのがミソだったりするのだが、視聴する際にこれがお楽しみの一つでもある。

・クライアントにとって日常的なこと以外話していない

ある意味、日常的な出来事の話題にメタ・メッセージをのせて話すのがエリクソンの真髄のようにも思ってくるのだが、なんら不思議なこともスピリチュアルなことはエリクソンとは無縁の話だ。あくまでもクライアントにとっては日常の話しかしていない。

それで、これが1回のセッションとして有名なすきっ歯の女性のケースだとこういったセッションを13回ほど行っている。このあたりで書いた話だ。つまり、エリクソンですからそれなりの時間はかかるし、コンサルタント的な問題解決能力が必要なのは言うまでもない。

この映像も普通に視聴すると、へんなオジイチャンが何をやっているのか分けがわからない映像なのだろうけれど、見る人が見ると、宝の山が見えているのもまった一興ではあるのだろう。


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2018年2月9日金曜日

コーチングにおけるゴール設定のジレンマ


                                                                                                              
   HAVE TO のタスクを、WANT TO のタスクとして実行するには、

 ものすごーく想像力が必要だけれど、

 案外、これ自体が過去-現在の延長上にない解決策を考える練習にはなるな(笑)。

 〈独り言〉
 



備忘録

ゴール設定のジレンマ

コーチングのゴール設定には、ある種類のジレンマが存在する。これは構造的問題なので、誰でも陥る可能性がある非常に悩ましい問題でもある。

これを簡単に説明すると、以下だ。

まず、コーチングのゴール設定として「やりたいこと(WANT TO)」のゴールに目を向ける。そして、WANT TOのゴールを書き出すと、その下位レベルのタスクで「やらなければならない作業つまり (HAVE TO のタスク)」が山ほど出てくるという構図がある。これは、TOCのS&T Tree などでも同じだ。

例えば、以下だ。

《WANT TOのゴール》起業したい

《ゴール達成のためのHAVE TO のタスク》
 ・定款を用意しなければならない
 ・法務局で登記を行わなければならない
 ・資本金を用意しなければならない
 ・銀行口座を開設しなければならない
 ・顧問の税理士を探さなければならない
 ・事務所を探さなければならない
 ・社会保険の届けを出さなければならない
 ・その他 

もちろん、これらのタスクは単に義務のようなところであり、ビジネスを成功させるための付加価値のあるタスクは別に考えて実行しなければならないのだろう。

例えば、見込み客に営業をかけるとか、魅力のある製品やサービスを開発するといったことだ。ただこれも放おっておくと、「見込み客に営業をかけなければならない」とか「魅力のある製品やサービスを開発しなければならない」とHAVE TOの罠に陥ってしまうのは必至だ。

結局、ここで何を言いたいのかというと、何も考えずにゴール達成に関連するタスクを書き出すと《HAVE TO》だらけのつまらないものになってしまうということだ。ただし、日常や仕事の場面では、これがきちんとできる人が「仕事ができる人」と評価されているのが問題を複雑化しているようにも思ってくる。

さて、ここでの例は、ゴール設定がコーチング的には不完全になっているのかもしれないし、《HAVE TO》のタスクに焦点を当てるような「仕事ができる人」のやり方がゴール達成への取り組みをつまらないものにしているのかもしれない。

本来のコーチングは、過去ー現在の延長にない未来の素晴らしいゴールを達成すること、なのだろうから、単なる《HAVE TO》のタスク出しとは違っているのは明らかだ。つまり、やりたいことを思い描くと、やらなければならないタスクが山のように出てくるのでは誰でもやる気など起きないからだ。こういった構図を根本的になんとかする必要がある。



HAVE TO の中に WANT TO を見つける?

このジレンマをどのよう解決したらよいのか?

方向性は次の3つだ。

1.HAVE TO のタスクを極力減らす
2.専門家を含め誰かに任せる
3.HAVE TO のタスクが WANT TO のタスクになるように工夫する

1.は、認識論の話になるが、そのタスクが 《HAVE TO》だと思ったら、案外、そのタスクを削減、あるいは簡素化するチャンスだ。 《HAVE TO》 自体が思い込みの可能性がある。つまり、過去-現在までの枠組みの延長上にある単なる「常識」に思考停止して答えを出している可能性がある。

ここでは、そもそも論を駆使して、その《HAVE TO》のタスクが本当に必要なのか?あるいは、やらなかったらどんな不都合があるのか?をもう一度考えてみるのもよいだろう。やらなくても問題がないタスクだった、実行するだけ時間の無駄だ。もっと別の価値のあることをやる時間に使ったほうがよい。

2.は、専門家を含め、誰かに任せるということだ。これで、任せたほうは、進捗管理や課題管理、リスク管理などのマネジメントだけやっておけばよいことになり、少なくとも自分で《HAVE TO 》のタスクをやる必要はなくなる。

3.は、それでも《HAVE TO》のタスクを自分でやらなければならない場合の対処だ。この場合、家族療法のリフレーミング等を駆使して、自分の認識が《WANT TO》に変わるようなやり方でそのタスクができないかを考えてみることになる。簡単なようだが、案外、過去ー現在の延長上にない枠組みの外に出ないと《WANT TO》としてタスクにならない構図がある。よいトレーニングになる。



まとめ

心理療法家のミルトン・エリクソン派のゴール設定のガイドラインについては、このあたりで書いた。もちろん、コーチングでも有効活用可能で、今回の内容と何ら矛盾することはないため、そのまま使えばよいだろう。

それで、今回のテーマはゴール設定を《HAVE TO》ではなく、《WANT TO》で行う重要性だ。もちろん、子供ではないので、やりたいことだけやっていればよい、というわけにはいかない。その意味、よい大人が《WANT TO》と言っているわけだから、そこにはなんらかの技法なり工夫が必要だということになる。

その意味、過去ー現在の枠組みの外に出て、同じタスクを行うにしても《WANT TO》で行えないかを考えることは、ゴール設定と達成について、かなりよいトレーニングになるようには思っている。



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(つづく)

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