2011年11月23日水曜日

カテゴリゼーションとプロトタイプ



犬と猫の区別はどうやってつけている?

独り言


今日は、「カテゴリゼーションとプロトタイプ」について少し書いておきましょう。

認知科学関係の基本

ネットで色々調べてみると、一口に認知科学といっても、認知主義だの、コネクショニズムだの、エナクティビズム[1]だのと流派があるようで面白いなと思っているわけですが、今日はどちらかというと主観的な経験を扱うほうの認知科学の話題について書いておくことにしましょう。

今日の話題は簡単にいうと「私たちは犬と猫をどうやって見分けているのか?」、また、「どの抽象度で?」というのが今日のテーマというわけです。

もちろん、犬とか猫とかいうのはある意味抽象的な概念で、当然、言語とか記号とかに関連してくる話題になってくるわけです。

簡単に言うと、世界にある概念を帰納して抽象的な概念として犬や猫とは何か?をほとんど無意識に学んでいくというのがひとつ。 また、逆に世界にある物事に対してこの抽象的な概念を演繹して、その物事が何であるか?をほとんど無意識に特定していくというのがもうひとつ、ということになっていくわけです。

 個人的な理解は、「犬と猫をどう区別しているのか?」について個々人の神経系の中に構築された概念データベースと突き合わせをして判断しているというようなことが起こっているのだろうから、このデータベースのモデルがどうなっているのか?というのがここでの興味です。

 それで、現在UCバークレーで認知心理学を教えているエレノア・ロッシュ先生の提唱する「プロトタイプ理論」[2]とカテゴリー化[3]によれば、犬らしい典型みたいなものと、猫らしい典型みたいなものをつかって区別しているようなのですが、この典型にあたるのが基本レベルカテゴリーということのようです。 もっともこれは人によって抽象度とコンテンツが異なるようなのですが、これを現実と突き合わせて「犬」と「猫」それぞれのカテゴリーを区別することができるようです。


これは幼稚園や小学校の時にやった覚えがある「仲間はずれはどれだ?」みたいなことになるのですが、心理療法などになると例えば、高所恐怖症クライアントに対して、そのクライアントの考えている概念としての「高所」がその人の主観的経験としてどう生み出されているか?に関係するので実はカテゴリー化とプロトタイプは非常に重要な概念でもあるように思ってきます。[4]
 
 それと余談ですが、UCバークレーから学士向けの授業の様子がWebcastから無償で提供されていますが、


認知科学系の授業の基本となっているのがこのカテゴリゼーションとプロトタイプなので、これが分かるとどの授業を聴いてもわりとすんなり理解できるというのはありますねぇ。(笑)


追記:カテゴリゼーションとプロトタイプって普段無意識でやって何かと何かの区別をつけているように思いますが、ITの世界で考えると業務とかを観察してオブクジェクト指向でどの抽象度でクラスを切り出してくるか?の発想に似ていますねぇ。 

文献
[4] http://www.amazon.co.jp/dp/0911226419

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