2011年11月20日日曜日

TOC思考プロセス7:3つの雲で壁を超える(その3)



例えば、短期的、長期的な視点で考えた時、そこに二項対立があったとしても、まずは、短期的にも長期的にも効果がある A and Bと、あるいは当初想定したこともない Neither A nor B といったムシの良い解決策を考えてみたい。A or B といった、どちらを取るかという割り切りはいつでもできるわけだから。
 
独り言


今日は、「3つの雲で壁を超える(その3)」と題して昨日のトピックの続きを少し書いておきましょう。

抽象度を上げて考えた対立の構造について少し考えみる

昨日の続きになりますが、


ここで抽出された抽象度を上げて考えた対立の構造について考えてみましょう。



上の図は3クラウド法で作成された雲ですが、ここでは(黄色い注釈に)それぞれの要素が基本的には因果関係でつながるための前提条件あるいはルールといったことが書かれています。

もちろん、ここで注意しなければいけないのは上の3つの四角で囲った要素は、認識の世界にあり、下2つの四角で囲った具体的な行動に影響を与えているということになります。

それで、構成主義的に厳密な意味では認識⇔行動の間には因果関係は成り立たないということになるわけですが、認識の部分に社内のルール、あるいは法律などが来た場合は、それを行動として守らないと何らか処罰を受けるようなことになるため、ここではそのように強制力が働く場合、認識⇔行動の間には何らかの因果関係があることとして考えよう、としています。

 さて、実際に対立構造の5つの要素について、それぞれの要素に因果関係が存在すると仮定すると、その因果関係が成立つための前提条件をどう考えているか?の質問を行い、普段は意識に登っていない前提条件を考えるのがここでのポイントとなるでしょう。

例えば、左上のほうを参照すると、[会社の収益を向上する][短期的な売上を向上する]という部分がありますが、この関係が成立つためには何を前提としているのか?を考える必要があります。

ここでは、会社は半期と期末年二回の決算発表を行わなければいけないのでその決算が体良く見えるように売上を立てる必要がある、とか、営業のボーナスの評価が直近の半期の売上で行われるなどが前提として見えてきます。 もちろん、法的なものは変えるわけにはいかないため、一つは営業評価のルールが変えられるかどうか?を検討することになるでしょう。

それで、上のような要領で対立を見て「眺めて、眺めて、感じ取る」というようなことになるわけですが、結論から先に言ってしまうと、一つは

l       一つの施策で長期的にも短期的にも有効な施策はないか?

を考え、それが難しいようであれば、短期的な施策と長期的な施策を別々に考え、それに必要なリソースを考慮して2つを同時にやるのか1つに絞るのかを考えることになるでしょう。

もっとも余談ですが、ここまで来るとより大きな問題、課題のパターンを取り扱っているわけです。


それで、当初の出発点だった「価格を下げれば、思ったように売れるのか?」「では値引きをしましょう」のような単なる現象に脊髄反射的に反応して、局所的な情報に基づいて「値引きをするか?しないか?」「Aか?それともBか?」ような単純な二元論の話ではなくなって、いつの間にか、より高次の、より全体を考えた視点から自然にシステム思考に入っているのが面白いところなのでしょう。


http://ori-japan.blogspot.com/2011/11/blog-post_17.html

それで、話をもとに戻すと、誰かが「既存のお客さんに新規のお客さんを紹介してもらって、紹介してくれたお客さんには販売奨励金を渡すというキャンペーンをやっていかがでしょう」アイディアが出てきたと想定しましょう。 

これだと、短期的な視点も中長期的な視点もひとつの施策で満たせそうだと考えられるので、意見が対立している人たちの間からも「それ、良さそうだねぇ」というような声が出てきています。

もっとも、実際の場面ではもう少し先鋭的なアイディアを考える必要があるのでしょうが、話を先に進めるためにとりあえずこのアイディアを元に説明を続けることにしたいと思います。余談ですが、最終的には法律やコンプライアンス上問題がないことも確認しなければなりませんねぇ。

つづく

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