2012年10月29日月曜日

今日から使えるソリューション・フォーカス技法(その8)間接的コンプリメント


                                     

 コンプリメントの概念を説明し始めるとグレゴリー・ベイトソンの処女作「Naven」の話を小一日話す必要があるように思われるわけですが・・・・

間接的コンプリメントを簡単に言うと、単にクライアントを褒めるとか賞賛するとかではなく、具体的なプロセスを示唆しながら、「凄いね」というようなメタ・メッセージを送ることで、セラピストやコーチは、クライアントが自然と自分で自律的にリソースを引き出せるようなヒントを与えることですかねぇ。共依存にならずに・・・(笑)その意味控えめで目立たないのですが結構強力な方法ですねぇ。

 独り言


今日は、「今日から使えるソリューション・フォーカス技法(その8)間接的コンプリメント」について書いておきましょう。

 技法その8:間接的コンプリメント

 今日は、ソリューション・フォーカスト・アプローチの間接的コンプリメントについて少々。コンプリメントは日本語では単に「ねぎらい」といった言葉で翻訳されていますが結構深い概念です。基本的には、セラピストとクライアントの間で文字通り補完的関係を築くために行う何かということになるでしょう。

 それでスタンフォードのサーバに以下のようなPDFがおいてあったのでここから少々引用しておきたいと思います。[1]


 In addition, indirect complimenting rather than direct complimenting should be used whenever possible and can be directed toward parent or child. A direct compliment is when the practitioner praises the client: You did a good job or I liked the way you said that. An indirect compliment implies something positive about the client, but pushes the client to figure out the resources used to achieve success (de Jong & Berg, 1998): How were you able to do that? How did you know that was the right thing to do/say? Compliments are more powerful when clients generate them for themselves. When clients realize their own resources, change begins to occur.

加えて、可能性や出来るということを親や子供に伝える場合は、「直接的コンプリメント」より「間接的コンプリメント」を使うべきです。直接的コンプリメントは、(SFBT)の実践者はクライアントに「よくやりましたねぇ。」や「そのように言ってくれたことは良いですねぇ。」のように告げることです。間接的コンプリメントはクライアントにとって何か肯定的なことを含んでいて、成功に達成するために必要なリソースを認識することを推し進めます。「どのようにして、そうすることができたのですか?」「そうすること/そういうことがどのようにして正しいと分かったのですか?」クライアントが自分自身でコンプリメントが出来るようになると、コンプリメントは非常にパワフルです。クライアントが自分自身のリソースを認識した時、変化が起こり始めます。



 個人的に重要なポイントだと思うのは、「凄いねぇ」「ご苦労様でした」というように単に褒めたり労ったりするのではなく、メタ・メッセージとしてこういった気持を間接的に伝えながら、かつ、クライアントがリソースを引き出す様子をプロセスや知覚(五感の感覚)に戻して質問してあげているところですかねぇ? 

 直接的コンプリメントだと自尊心だけを高めるような感じになるけれど、これは、言ってみればプライドが高まるだけで、実際に何かが出来るという確信、つまり自己効力感が高まるわけではないので結構注意が必要です。よく自己啓発などで(心理学的には意味不明な)自己重要感を上げましょうなどと言っていますが、実際に行動を起こすことに対してはあまり役に立つことはないでしょう。

 それで、ここでは、間接的コンプリメントを使って結果予期効力予期を含む自己効力感を高めましょうということになるわけですが、プロジェクトで言うと心の中にWBSを書くような感じで、タスクをイメージしてもらって、そのタスクの結果が期待出来て、かつ自分にはその結果を得るための有効な行動が出来るという確信を高める方向にコンプリメントしましょうということになってきます。この場合は既に自分の出来るタスクをどのように実行すればその結果が得られるということについて確信が高まっていて行動を起こせる状態になっているわけです。

 余談ですが、このあたりはやはり血筋的にミルトン・エリクソンのDNAを引き継いでいるという感じがするのですが、スポーツのヒーロー・インタビューなどでも、具体的にどんなプロセスで得点に成功したのか?そこにどんな判断があったのか?などを聞いたりする時に使えるように思ってきます。(笑)

 (つづく)

 文献

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