2013年12月1日日曜日

コーチングを体系化する難しさ



 コーチングが何かわけの分からない単一の心理学で説明されているのを目にすると個人的にはとてもがっかりするわけですが、案外、下手に体系化するより、卓越した何人かのコーチを(メタ)モデリングすることで(バイアスを極力排した)暗黙知を暗黙知として学んだほうが効率が良い感じがしないでもないですねぇ・・・・・まぁ、普通の人はサイバネティクスとか認知科学とかやらないでしょうからねぇ・・・・(笑)

ひとり言


コーチングを体系化する難しさ

 今日は、コーチングを体系化する難しさについて書いておきましょう。

別にコーチングに限った話ではなく、心理療法などもそうなのですが、(形式知として)体系化することが非常に難しい分野のひとつでもあります。

その理由を少し考えてみましょう。まず、コーチングの目的を既存の枠組みを超えた問題解決や創造性の発揮、あるいはそのための思考や行動の変化だと仮定しておきましょう。

それで、おそらく、第一の理由はこの分野が、人の知覚(五感)、コトバ、認識、行動、そして外的世界へ働きかける方法・・・のように非常に多岐にわたっていること。そして、第二の理由は、心理学、言語学などを使って体系化を試みると、普通の学問の範囲は狭く深く設定されていてコーチングの一部の分野しかカバーできないことです。

逆に言うと、ここでの問は「人の知覚(五感)、コトバ、認識、行動そして外的世界へ働きかける方法・・・」を透過的に説明している学問はあるのか?それで、コーチングを体系化したどうなるのか?ということになってくるわけです。

で、結論から言うと、それはある。もちろん、こういった体系化を行うことで多くの暗黙知はなくなってしまうことになるわけです。それでも、こういった体系があることで学習する時の無駄な試行錯誤を繰り返すことはグッと減ってくるように思ってきます。

で、個人的にお薦めなのが3つです。



第一は一般意味論。元になっているアルフレッド・コージブスキーの著作「科学と正気」の出版が1933年と少し古い学問ですが、初心者でも割りと取り組みやすいということがあげられます。特に、コトバと知覚、コトバと認知がどのように相互作用するのか?コトバに惑わされずに正気でいるためにはどうすればよいのか?の仮説が秀逸です。アルバート・エリスのREBTの理論の一部、あるいはトニー・ブザン氏のマインドマップのもとになる概念として取り込まれています。


それで、余談を少々。あまり、大きな声では言えませんが、自己啓発のNLP(神経言語プログラミング)も実は一般意味論の丸パクリです。ですから、一般意味論がわかれば、こういった手法をもう少し深いところから理解することが出来るでしょうし、トレーナーが俄でインチキな人なのか、ある程度深いところまで理解しているのか区別をつけることができるようになるため、そのスジの人たちからすると非常に恐ろしい体系ということになるでしょう。(笑)もちろん、NLPを学ぶために、NLPを勉強しているようでは先はしれているということなのでしょうねぇ。もっと、深いところから勉強しないと・・・・

第二は、サイバネティクス。これは、人類学者のグレゴリー・ベイトソンが心理療法家のミルトン・エリクソンの技法を観察し、体系化するために持ち込んだ体系です。元々、MITのノーバート・ウィナーにより始められましたが、ハインツ・フォン・フォルスターらによって発展させされました。コーチングにも活用されている、エリクソンの技法から派生したソリューション・フォーカスト・アプローチなどはベースの理論としてサイバネティクスを使っているところがあります。


第三は、エナクティブ学派の認知科学。これは見方によってはサイバネティクスからの派生ともいえますが、認知言語学や身体的なメタファーの体系も含まれていることから非常に先進的な体系とも言えるでしょう。コーチングでもオントロジカル・コーチングの元になっているのはこの理論。

もっとも、主観的な経験を取り扱うために、科学の視点から批判がないわけではないですが。


 そのようなわけで、やはりコーチングを体系化するのは結構難しいということが分かってくると思います。

それで、こういった体系化は合氣道の技を物理学的に説明しているような格好になっているだけですので、物理学をいくら勉強しても練習しなければ合氣道が上手くならないのと同じで、体系をいくら勉強しても練習しなければコーチングは上手くならないということになります。

もちろん、利点があるとすれば、コーチングにおける認識や行動の変化をあまり怪しくなやり方で(社会)科学的な知見で説明されているところなので、少なくとも宗教的なところと社会科学的な境界には線を引いて考えられるようになるところでしょうかねぇ(笑)。


文献
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