2013年12月22日日曜日

ミルトン・エリクソンの系譜:エリクソニアン・ダイアモンド(その5)



  ジェフリー・ザイク博士がつくった「エリクソニアン・ダイアモンド」というエリクソンの技法を形式知化したフレームワークは、短期療法的には、MRI(Mental Research Institute)の Do Different とソリューション・フォーカスト・アプローチの Do More の両方、あるいは戦略的なアプローチを含んだ全方位的なフレームワークのように思ってきます。

 もっとも、これはあくまでも形式知だけしかのっかっていない、すこしゆるゆるのフレームワークですから、暗黙知的な部分はエリクソンのビデオを見るなり音声を聴くなりして学ばないといけないのでしょうけれどもねぇ。

ひとり言


エリクソニアン・ダイアモンドの「プロセッシング」

 昨日の続きを書いておきましょう。

ジェフリー・ザイク博士のつくったエリクソニアン・ダイアモンド(Ericksonian Diamond)というフレームワークの下頂点にあるのが「プロセッシング」つまり、クライアントに具体的に何を提供するのか?についてのプロセスということになります。[1]



 で、以下のように、1)ゴールのイメージを引き出し、2)どんな介入を使うのか?を決め、3)そのクライアントの状況にあわせてテーラメイドなカスタマイズを行い、次に行うのが実際の心理療法的技法のデリバーである「プロセッシング」となってきます。[2]

翻訳は適当

PROCESSING: Having decide the first three choice points, therapists must ask themselves, How do I present the tailored and gift-wrapped goal? I call this method processing.

プロセッシング:はじめの3つの判断ポイントで判断を行なったならば、次にセラピストが自問しなければならないことは「私はクライアントにどのようにテイラーメイドでギフトラップされたゴールをプレゼントするのか?」である。私はこの方法を「プロセッシング」と呼んでいる。

Processing occurs in three stages: Setup, Intervene, and Follow Through (SIFT) (Zeig, 1985) .By using the SIFT method,the therapist establishes drama and makes the therapy into a significant, emotional experience.  The setup include maneuvers referred to as prehypnotic suggestions, including seeding (Zeig, 1990) and eliciting motivation. Hypnotic induction itself can be considered a prehypnotic maneuver, especially when it is used to elicit the intrapsychic and interpersonal responsiveness that empower future suggestion.

プロセッシングは3つのステージで起こる:セットアップ、介入、そしてフォロースルー(SIFT)である。このSIFTメソッドを使うことで、セラピストはドラマを確立しセラピーを著しい情動的経験となすことができる。セットアップは、種まき、モチベーションの引き出しを含んだ前催眠暗示として参照される。催眠誘導自身は、特に、将来の暗示に力を与える、内面的あるいは対人関係における反応を引き出する場合は前催眠術となりうる。

 After the main intervention is presented , be it an anecdote, reframe, symptom prescription , change history, etc, then the therapist must follow through. Follow-through techniques include ratifying changes, induced amnesia, and homework assignments. In short, the interventions is sand-wiched between the setup and the follow through. It is not presented in isolation : rather it is dramatically presented over time.

 逸話、リフレーム、症状の規定、履歴の変更などのメインとなる介入が提供された後、セラピストはフォロースルーを行わなければならない。フォロースルーの技法は、変化の承認、健忘への誘導、そして課題を出すといったことが含まれる。簡単に言うと、介入は、セットアップとフォロースルーの間にサンドイッチされることになる。介入はそれだけが単独で提供されるのではなく、何度もドラマチックに示されることになる。


それで、具体的な技法がはいったプロセスは以下。それぞれの技法から適当なものをユーティライゼーションとして選択することになると思います。

セットアップ
     RX アセスメント
     ペーシング
     (暗示の)種まき
     抵抗
     反応性
     催眠
     共感
     再定義
     混乱
     動機付け
   その他
介入
     直接暗示
     催眠
     間接暗示
     指示/タスク
     リフレーム
     難行苦行
     メタファー
     逸話
     ちりばめ法
   その他
フォロースルー
     承認
     健忘
     プロセスの説明
     ファンタジーのリハーサル
     セラピーのテスト
     タスク
     手紙/メール/電話
     催眠
     動機付け
     エゴの強化
     その他


 何れにしても、1)クライアントからゴールのイメージをありありと引き出し、2)ギフトラッピングの方法を考え、3)クライアントの事情にあわせてテーラメイドのカスタマイズを行い、実際には上の3ステップで何らかの技法をクライアントにデリバーするということになるわけです。


 
(つづく)

文献
[2]http://books.google.co.jp/books?id=qet_AAAAQBAJ&pg=PA301&lpg=PA301


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