2016年12月3日土曜日

ミルトン・エリクソンの系譜:エリクソニアン・アプローチ再考(まとめ)


                                                                                                                             
 なぞなぞ、

 Jazzみたいにインタープレイと即興性が必要で、

 禅問答みたいに常識の枠組みを超え、

 登山みたいに戦略的に物事を運ばなければいけないものはなぁ〜んだ?(笑)。

 <ひとりごと>



結局は、サイバネティクスで分かること

  エリクソニアンのマイケル・ヤプコのドキュメントを参考にこの記事を書き出しに『エリクソニアン・アプローチとは何か?』について、25記事ほどつらつら書いた。

  「エリクソニアンとは何か?」を定義するのも結構難しい。理由は、エリクソン自身が「あなただけの技法を編み出しなさい」[1]と言っており、エリクソン自身は表面上のデッドコピーを推奨していない。また、そもそもエリクソンは自分自身で形式知化された体系を残さなかったという構図があるからだ。だから、エリクソンはこういう前提でこんな介入をしていた、と後の研究者や弟子たちが推測しなければいけないという構図がある。

 これを前提としてエリクソニアンとは何かを定義すると、エリクソンの暗黙知を暗黙知として再現できる人というのが一番近いだろう。エリクソン財団の資料によれば、一番上の四角に書かれている人たちがそれにあたる。


 それを頭において、「エリクソニアンとは何か?」ここから派生した心理療法に何が継承されているのか?を考えてみるのも面白いだろう。
 
項目
古典(権威的)
標準(学術研究)    
エリクソニアン(利用)
権威主義的
権威主義的/許容的
権威主義的/許容的
セラピストが強い
セラピストが強い
対等
コンテンツ
コンテンツ
コンテンツ/プロセス
一部
かかる人だけが対象
一部
かからない人も統計を取る
基本的に全員
※催眠の定義の変更
自己のみ
自己のみ
対人/自己
(家族療法への応用可)
対立もしくは解釈
対立もしくは解釈
利用
(ユーティライゼーション)
直線的
直線的
モザイク
否定的
否定的
肯定的
自己
自己
対人/自己
(家族療法への応用可)
両方/いずれか
症状に対処
両方/いずれか
否定的
(問題の原因)
否定的
(問題の原因)
中立
(問題の原因、解決の資源)
受動的
受動的
能動的
(経験の再構築をより強調)
直線的
直線的
円環的
利用アプローチはなし
計画されたパラドクス
利用アプローチに加えて
パラドクス介入
カウンターパラドクス介入

 ちなみに、個人的にはベイトソン風に(第二次)サイバネティクス[2]を当てて観察しているところがあるので、実はエリクソンにありがちな「催眠」はどうでもよいと思っている。単純に、使いたかったら使えばよいし、使いたくなかったら使わない技法でやればよい。理由は、単純で、人の行動や認識の変化の本質は「催眠」自体にはないからだ。

 余談だが、あまり大きな声では言えないが古典催眠とエリクソニアン・アプローチはまったく枠組みが異なるアプローチである種のパラダイムシフトを伴うので、古典が基本でエリクソニアンが応用のような延長線上に存在しているわけではないことは理解しておいたほうがよいのだろう。

(つづく)

文献
[1]http://ori-japan.blogspot.jp/2016/06/blog-post_56.html
[2]http://ori-japan.blogspot.jp/2016/06/blog-post_26.html

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