2017年1月13日金曜日

ミルトン・エリクソン論文全集を読む 13日目


                                                                                                                             

 アーネスト・ロッシ登場・・・・・
 
 <ひとりごと>



エリクソンロッシに生い立ちを語る

  備忘録として書いておく。

 お正月から、ミルトン・エリクソンの論文集『The Collected Papers Milton H. Erickson』[1]を読んでいる。読み方のルールはここ。それで、13日目の進捗などを書いておきたい。

  今日は、昨日の続きから。エリクソンとオルダス・ハクスリー[2]との出会い、そして対話、実験の続きということになる。結論からいうと、オルダス・ハクスリーが Deep Reflection と読んでいる状態とエリクソンに導入されたトランス状態は異なる状態であるという結論になっている。

   この論文は読んだ当初からデジャヴ感満載だったのだが、実は邦訳された『ミルトン・エリクソンの催眠テクニック Ⅰ』[3]の中にこの論文のほとんどを引用する形でエリクソンとオルダス・ハクスリーの実験の要点が引用されている。興味のある方は手に取って読んでいただくとよいだろう。ただし、エリクソンがハクスリーと出会ったのは1950年代のはじめ、と書かれているので、その後エリクソンが亡くなる1980年までにエリクソンの考え方なり技法の何が変わったのか?何が変わらなかったのか?を少しだけ意識して読むのも一つのポイントなのだろう。

    さて、100ページからは、エリクソンとアーネスト・ロッシによって書かれた『Autohypnotic Experiences of Milton H. Erickson』というところに入る。この論文の時代はエリクソンが70から74歳までの間にロッシとの共同研究、対話によって書かれた論文ということになる。99ページまでの論文が初期、中期に書かれた論文だったが、この論文はほぼ晩年の論文ということになる。
 
 アーネストロッシは1932年の生まれで今年の3月で84歳になられる。1971年にエリクソンと合ったとすれば、当時ロッシは40歳手前というような年齢になる。ご本人がエッセーを出しているので問題ないだろうが、少し前に脳梗塞を発症し、現在、ご自身の体系化された『マインドーボティ療法』を活用してリハビリ中であることが書かれている。[4]

 さて、ここでの要点は、エリクソンがほぼ無意識に入る、自己催眠、トランス状態、心理療法とは何か?ロッシに語った内容になっている。

 最初は中々本題に入らずに、エリクソンが学習障害を抱えており、幼少の頃3とmの区別がつかなかった話、そして突然区別がつくようになって衝撃を受けた話。また、字が読めるようになって辞書ばかり読んでいて友人から『辞典くん』とアダ名を付けられた話。17歳の時に小児麻痺に罹患し、医師から明日まで持たないだろうという話が耳に入り、絶対に夕日を見るといって部屋のレイアウトを変え、美しい夕日を見たあと3日間昏睡に入り、奇跡的に命を取り留めた話など・・・こういったエピソードをロッシに語っているところから始まる。このあたりもデジャヴ感満載なのだが、『ミルトン・エリクソン心理療法<レジリエンスを育てる>』[5]の元ネタの論文なのは言うまでもない。

 もっとも、ロッシはテンプル大学で心理学の博士号を取得した後、心理療法家・心理学者としてのキャリアをスタートしエリクソンの共同執筆者になるようなことになる。ロッシのよいところは、エリクソンのともすれば「お涙頂戴」的な物語を非常に冷静な視点から淡々と記述している点だろう。その意味、エリクソンは非常によい共同研究者としてのパートナーに恵まれたといったよいだろう。
 


1月13日の進捗、104ページまで(全体 2,648) 

Volume 1  : The Nature of Hypnosis and Suggestion

A Special Inquiry with Aldous Huxley into the Nature and Character of Various States of Consciousness Milton H. Erickson Reprinted with permission from The American Journal of Clinical Hypnosis, July, 1965, 8, 14-33.

この論文はいったん読了。


Autohypnotic Experiences of Milton H. Erickson Milton H. Erickson and Ernest L. Rossi Reprinted with permission from The American Journal of Clinical Hypnosis, July. 1977, 20, 36-54.

要点は、自己催眠、トランス状態、催眠療法について語る。前半はエリクソンの幼少のころのエピソード。このあたりは『ミルトン・エリクソン心理療法<レジリエンスを育てる>』の元ネタ。




(つづく)

文献
[1]http://ori-japan.blogspot.jp/2017/01/collected-papers.html
[2]https://ja.wikipedia.org/wiki/オルダス・ハクスリー
[3]https://www.amazon.co.jp/dp/4393361237
[4]http://www.ernestrossi.com/ernestrossi/keypapers/PG%20GE%20PB%20Stroke.pdf
[5]http://ori-japan.blogspot.jp/2014/05/blog-post_13.html

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