2017年5月4日木曜日

ミルトン・エリクソン論文全集を読む 124日目


                                                                                                                            
 案外、このブログも「自動書記」で書いているかもなぁ(笑)。

 だいたい意識で気合を入れて書いてたら面倒だし、続かないから(笑)。

   <ひとりごと>




はじめに

 備忘録として、



 お正月から、ミルトン・エリクソンの論文全集『The Collected Papers Milton H. Erickson』[1] を読んでいる。読み方のルールはここで書いた。

 124日目について書いておきたい。

自動書記による無意識の精神活動を探る実験

 「The Experimental Demonstration of Unconscious Mentation by Automatic Writing (1937)」のつづき。著者はミルトン・エリクソン。

 二つ目の実験に移る、手順は以下な感じ、

  1. 院生の女学生から、催眠にかけて自動書記を教えて欲しいと要求がある。
  2. その女生徒を催眠にかけないようにする。
  3. この要求に対する取り組みが失敗したように装う。
  4. 女学生の自発的に睡魔を誘う。
  5. 女学生の自発的な睡魔から催眠へ誘導する。
  6. 女学生を活発な活動を伴う深い催眠状態へ誘導する。
  7. 最初の自動書記、夢見の中で実験者は意味のないフレーズを与える。
  8. コツコツと音をたてた時、催眠後に特別なフレーズを書くように後催眠暗示が与えられる。
  9. この時点で女学生は、複雑な指示を与えられる。催眠中、そして催眠後、計8回のテストが行われたが、コツコツと音を立てた時、後催眠暗示のフレーズを書いた。
  10. 最後に眠っている間、一度だけ催眠に入った記憶はあるが、それ以外のテストの記憶は忘れるように指示された。
  11. 少しの間眠り、そして目覚めた。
  12. 女学生に何回催眠に入ったかを聞いたが、10.の暗示によって、何か思い出すことと格闘していたが、思い出すことができるのは1回だった。
  13. 二重の意味で隠されたテストを行った。何か最初に思いついた数字を言うように指示された時、それを言う理由は何もなかったが「35」と答えた。
  14. 被験者が後催眠暗示だ書くように暗示されたのは「3+5=8」だった。
・・・・・・・・・
 
 この時期の論文にはあまり細かい手順とかトランスクリプトは書いていない。


随考

 即物的だが、「自動書記」は一体何に役立つのか?と考えてみる。

 Googleで検索すると一つは心理療法、もうひとつは創造性の発揮という方向が出て来る。

 前者の心理療法については歴史は古く、フランスの精神科医ピエール・ジャネ(1859-1947)に遡ることができるようだ。ネットに「The Dissociation Theory of Pierre Jane」という論文が見つかる。ここでは、ジャネを継承する人たちのことについて書かれているが、例えば、「自動書記」などの技法がPTSDなどの治療への適用が書かれている。

 個人的には、Dissociation Theory (解離理論)と聞くと、おそらくジャネの理論を大幅に更新したアーネスト・ヒルガードの Neo-Dissociation Theory (新解離理論)が思い浮かぶが、こちらは、「Two Parallel Traditions : Automatic Writing and Free Writing」に少し書かれている。もっとも、ヒルガードは「自動書記」は解離が十分ではないと考えていたようだ。

 また、エリクソンについて「自動書記」だと、単に精神分析学派の自由連想の範囲で終わってしまうため、ここから見立てを行って更に戦略的に介入を進めているように思われる。

  後者の創造性の発揮については、時代は少し古いが、ドイツの文芸評論家ルートヴィヒ・ベルネ(1786-1837)の「How to Become an Original Writer in Three Days」に「自動書記」を使ってオリジナリティのある文章を書いていたことが述べられている。

 何れにせよ、小説にせよ詩にせよ絵画などにせよ何か創造性を発揮しつづけている芸術家は自分独自に何か苦労しなくても無意識から出て来るインスピレーションなりイメージなりを捉えて具現化する方法を持っているということなのだろう。もっとも、ありがちな物語としては少し売れてくると遊びにうつつを抜かして無意識につながれなくなって落ちぶれていくというのがセットなっているような気がしないでもないが(笑)。
  

5月4日の進捗、982ページまで(全体 2,648ページ、進捗率 37.2%)

Volume III
HYPNOTIC   INVESTIGATION OF   PSYCHODYNAMIC PROCESSES

The Experimental Demonstration of Unconscious Mentation by Automatic Writing
Milton H. Erickson Reprinted with permission fromThe Psychoanalytic Quarterly, October, 1937, Vol. VI, No. 4.



(つづく)

文献
[1]http://ori-japan.blogspot.jp/2017/01/collected-papers.html


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