2017年8月20日日曜日

ミルトン・エリクソン論文全集を読む 232日目


                                                                                                                            
 
        ブレーン・ストーミングとフレーム・ストーミング。

  最初にフレストで枠組みに注目して変化させないと、

  既存の枠組みの下でダラダラとアイディアが出て来る普通のブレストで終わる(笑)。

   <ひとりごと>




はじめに

 備忘録として、



 お正月から、ミルトン・エリクソンの論文全集『The Collected Papers Milton H. Erickson』[1] を読んでいる。読み方のルールはここで書いた。

 232日目について書いておきたい。 
 
催眠の現実

 「Hypnotic Realities The Induction of Clinical Hypnosis and Forms of Indirect Suggestion(1976)」著者はミルトン・エリクソンとアーネスト・ロッシ+シーラ・ロッシ。

    ミルトン・エリクソン論文全集の第四巻を読んでいる。そこに含まれていて、今回からの範囲に収録されているのは、「Hypnotic Realities : 催眠の現実」だ。個人的には英語で何度か読んでいる。また、書店でぱらぱらとしか確認していないが邦訳が出ている。

 そのため、ここの部分の読み方についてはルール変更して興味深いと思ったメモだけ記載しておくことにしたい。

・・・・・・・・・・・
 今日は以下の内容。

NINE Summary 

I. THE NATURE OF THERAPEUTIC TRANCE 
a. Trance Viewed as Inner Directed States
b. Trance Viewed as a Highly Motivated State
c. Trance Viewed as Active Unconscious Learning
d. Trance Viewed as an Altered State of Functioning
e. The Subjective Experience of Trance
2. CLINICAL APPROACHES TO HYPNOTIC INDUCTION 
a. Orientation to Hypnotic Induction 
b. Approaches to Hypnotic Induction 
c. Depotentiating Habitual Frames of Reference 
d. Indicators of Trance Development 
e. Ratifying Trance 
3. THE FORMS OF HYPNOTIC SUGGESTION 
a. The Nature of Hypnotic Suggestion 
b. Indirect Approaches to Hypnotic Suggestion 
 
随考
 
 人類学者のグレゴリー・ベイトソンは「情報」を「A diffrence that makes a difference. (差異を生み出す差異)」として定義した。要は、何か2つの差異が連鎖的、あるいは創発的に生み出すのが「情報」ということだ。(余談だが、ベイトソンの本意は違うと、これに異を唱えている英国の大学教授が居るのも知っているけれど。)

 それで、「Hypnotic Realities 」は、当時の他の(標準的な)臨床催眠の研究者の技法と比較してエリクソンの技法どうなのか?を同定する試みと言えるだろう。結果的に、臨床催眠家のヤプコの表で言うと、真ん中の標準的アプローチと表右のエリクソニアン・アプローチの違いを探るという試みになっている。おそらく、当時こんな器用なことが出来たロッシがパートナーで出来た著作となるだろう。

 本書の引用で登場する研究者や実践家は、アーネスト・ヒルガード、アンドレ・ウィゼンホファー、セオドア・バーバー、セオドア・サービン、ハーバート・スピーゲルら、ということになる。こういった研究者との差異を探ることで実務的なレベルでエリクソンの違いが浮かび上がってくるという具合だ。これを喩えるなら、ヨーロッパのスタイルのサッカーと南米のサッカーの違い比較しているようなもので、決してサッカーと野球との違いを比較しているという感じにはならないのだろう。(余談だが、メタファーとしてのアブダクションを使うのならサッカーと野球の比較はありなのだろうが・・・)もっというと、ここでは、臨床催眠の標準的アプローチとエリクソニアン・アプローチの違いや類似点を見ているわけであって、権威的アプローチとしてのいわゆる古典催眠と比較しているわけではない。

 もっとも、この構図に気づくのは容易ではない。人は放おっておくと極端な二元論に陥るように出来ているからだ。これは、仏の認知心理学者ジャン・ピアジェの認識論の話を引用して書いた。だから、普通の人は、古典催眠か現代催眠かの二元論に陥ることになる。

 この極端な二元論の枠組みから出るのは結構難しいようにも思ってくるのだが、スタンフォードのイノベーション・センターから無料で提供されている Podcast の「Frame-storm Before You Brainstorm」のブレイン・ストーミングの前には認識の枠組みや前提を疑うフレーム・ストーミングが必要だ、を聞いていて、ブレストをする前にやはりフレストが必要だと思った次第だ。
 
8月20日の進捗、1,832ページまで(全体 2,648ページ、進捗率 69.3%)


Volume IV
INOVATIVE HYPNOTHRAPY


Hypnotic Realities The Induction of Clinical Hypnosis and Forms of Indirect Suggestion by Milton H. Erickson, Ernest L. Rossi & Sheila I. Rossi With a Foreword by Andre M. Weitzenhoffer



お知らせ:

ミルトン・エリクソンの本質を突き詰めたから分かったことがあります。

 組織のパラドクスを解消し、組織の認識、行動の変化を支援する、
「変化・創発ファシリテーション」のオンデマンド、オンサイト講座を開始いたします。

詳細は、こちらから。


(つづく)

文献
[1]http://ori-japan.blogspot.jp/2017/01/collected-papers.html


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