2017年8月24日木曜日

ミルトン・エリクソン論文全集を読む 236日目


                                                                                                                            
 
        エリクソンの技法はJAZZ (笑)。

   <ひとりごと>




はじめに

 備忘録として、



 お正月から、ミルトン・エリクソンの論文全集『The Collected Papers Milton H. Erickson』[1] を読んでいる。読み方のルールはここで書いた。

 236日目について書いておきたい。 
 
催眠療法の調査事例

 「Hypnotherapy An Exploratory Casebook(1979)」、著者はミルトン・エリクソンとアーネスト・ロッシ。フォワードは「私の声はあなたとともに―ミルトン・エリクソンのいやしのストーリー」でおなじみのシドニー・ローゼン。

    ミルトン・エリクソン論文全集の第四巻を読んでいる。そこに含まれていて、今回からの範囲に収録されているのは、「Hypnotherapy An Exploratory Casebook(1979)」だ。ロッシとの共著となる第二弾。ここで特にテーマとなっているのは臨床催眠における「利用(Utilization)アプローチ」ということになる。米国での出版から40年弱の時を経て近々邦訳が出るようだから、興味のある方はそちらを読んで見るとよいだろう。個人的には過去何回が読んでいるが、何度読んでもよい著作だ。

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 今日は以下の内容。

2. Therapeutic Trance
Fixation of Attention
Depotentiating Habitual Frameworks and Belief Systems
Unconscious Search and Unconscious Process
The Hypnotic Response

3. Ratification of Therapeutic Change
The Recognition and Ratification of Trance

 
随考
 
 エリクソンとロッシの対話を読んでいると結構面白い。以下もそうだ。


Meares (1957) and Shor (1959), for example, have taken regression as a fundamental aspect of trance. From our point of view, however, regression per se is not a fundamental characteristic of trance, although it is often present as an epiphenomenon of the early stage of trance development, when patients are learning to give up their usual frames of reference and modes of functioning.

 例えばMeares(1957)やShor(1959)は、トランスの基本的な側面として退行を行ってきました。 しかし、私たち(ロッシ&エリクソン)の見地から見ると、退行そのものはトランスの基本的な特徴ではありませんが、患者がいつもの参照枠基準をあきらめることを学んでいるトランス開発の初期段階の付帯現象としてよく見られますし 機能モデルでもあります。

 
エリクソンがクライアントから引き出す催眠現象は実際にはやってみないと分からないところがある。これは、クライアントとの相互作用の中で決まるし、あくまでも相互作用において引き出される催眠現象だからだ。

 当然、エリクソンは退行催眠のようなものとは違って退行そのものを目的とはしていない。要は、何か途中で出て来る現象の一つとしてしか見ていない、ということになる。仮にクライアントが退行したという催眠現象が出てきて、セラピストがそれを確認できたら、今度は、それをどのように利用して更に先にすすめるのか?という話になる。ある程度のパターンはあるのかもしれないが、こういった催眠現象を利用するなり、更に別の催眠現象を引き出していくのがエリクソンのスタイルということになる。

 これが、Jazzのインタープレイではないがメンバーと観客の相互作用によって即興演奏が展開する感じと同じ技法がエリクソンの格好の良さということになってくるだろう。逆にいうとネットに溢れている、退行催眠原理主義のへっぽこ催眠療法士を気色悪いと思う理由になっているのだろう(笑)。 

8月24日の進捗、1,864ページまで(全体 2,648ページ、進捗率 70.4%)


Volume IV
INOVATIVE HYPNOTHRAPY

Hypnotherapy An Exploratory Casebook by 
Milton H. Erickson and Ernest L. RossiWith a Foreword by Sidney Rosen


お知らせ:

ミルトン・エリクソンの本質を突き詰めたから分かったことがあります。

 組織のパラドクスを解消し、組織の認識、行動の変化を支援する、
「変化・創発ファシリテーション」のオンデマンド、オンサイト講座を開始いたします。

詳細は、こちらから。


(つづく)

文献
[1]http://ori-japan.blogspot.jp/2017/01/collected-papers.html


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