2017年8月28日月曜日

ミルトン・エリクソン論文全集を読む 240日目


                                                                                                                            
 
        難しい問題に遭遇したらそれはチャンスでもある。

   もっとも、その問題の前提や仮定に気づいて、

   パラドクスを抜け出す適切な打ち手が実行できればの話だけれど(笑)。

   <ひとりごと>




はじめに

 備忘録として、



 お正月から、ミルトン・エリクソンの論文全集『The Collected Papers Milton H. Erickson』[1] を読んでいる。読み方のルールはここで書いた。

 240日目について書いておきたい。 
 
催眠療法の調査事例

 「Hypnotherapy An Exploratory Casebook(1979)」、著者はミルトン・エリクソンとアーネスト・ロッシ。フォワードは「私の声はあなたとともに―ミルトン・エリクソンのいやしのストーリー」でおなじみのシドニー・ローゼン。

    ミルトン・エリクソン論文全集の第四巻を読んでいる。そこに含まれていて、今回からの範囲に収録されているのは、「Hypnotherapy An Exploratory Casebook(1979)」だ。ロッシとの共著となる第二弾。ここで特にテーマとなっているのは臨床催眠における「利用(Utilization)アプローチ」ということになる。米国での出版から40年弱の時を経て近々邦訳が出るようだから、興味のある方はそちらを読んで見るとよいだろう。個人的には過去何回が読んでいるが、何度読んでもよい著作だ。

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 今日は以下の内容。

10a. The Implied Directive
11. Binds and Double Binds
11a. Binds Modeled on Avoidance-Avoidance and Approach-Approach Conflicts
11b. The Conscious-Unconscious Double Bind
11c. The Double Dissociation Double Bind

 
随考
 
     昨日と同じで、今日のところも前著の「Hypnotic Realitiess 」でおなじみの内容。

 クライアントに対して間接的に(解決の)方向性を示すとか、治療的ダブル・バインドでパラドクスやジレンマから抜け出るファシリテーションを行うというのはもはやエリクソニアンならば意識しなくても出来てあたりまえの定番中の定番だ。もちろん、(明示的な催眠誘導を行わずに)普通の会話でこれが出来るので、日常や仕事の場面での問題や課題の解決にもおおいに使える技法だ。

   さて、ダブル・バインドについては、論文全集のはじめのほうに「Varieties of Double Bind(1975)」が収録されていた。今日のポイントはこのコンセプトがどのように言語パターンとして実装されるのか?という話になってくる。後はこれを日本語にして違和感がないような感じでデリバーするとどんな感じになるのか?を考えるのも面白いだろう。

 治療的ダブル・バインドが有効なパラドクスを伴う問題については、このあたりで書いた。エリクソンの言語パターンを読んでいて思うのは、こういったパラドクスを伴う問題に対して、ロジカルシンキングが苦手な子供でも、その問題を解決できるように平易にファシリテーションできるようなヒントが得られることだろう。要は、凄いファシリテーターほど子供にも分かるような平易なファシリテーションができることだ。

 さて、もう少し抽象度の大きな問題について考える。ベイトソンはここで「世の中の主たる問題は、自然の摂理と人の思考の差異によって生じる結果である」と言った。これを分かりやすく言い換えると。「世の中のすべての問題は、事実として実際起こっていることと、本当はこうなっていなければいけなかったのにの期待」の差異ということになるだろう。もちろん、ここにパラドクスが存在すると、努力すればするほど問題が悪化する堂々巡りに入るとかになるので、問題をより抽象度を上げて(前提、仮定などを)見ることができないと解決できない状態に入って、それがまた問題を難しくしているのではあるが(笑)。逆に言うと、ここでの問題解決の方向性はこの前提や仮定に気づくこと、と言ってもよいかもしれない。
 
8月28日の進捗、1,896ページまで(全体 2,648ページ、進捗率 71.6%)


Volume IV
INOVATIVE HYPNOTHRAPY

Hypnotherapy An Exploratory Casebook by 
Milton H. Erickson and Ernest L. RossiWith a Foreword by Sidney Rosen


お知らせ:

ミルトン・エリクソンの本質を突き詰めたから分かったことがあります。

 組織のパラドクスを解消し、組織の認識、行動の変化を支援する、
「変化・創発ファシリテーション」のオンデマンド、オンサイト講座を開始いたします。

詳細は、こちらから。


(つづく)

文献
[1]http://ori-japan.blogspot.jp/2017/01/collected-papers.html


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